奄美簡単蛇図鑑
奄美大島には4種類の毒蛇と4種類の無毒蛇が生息しています
危険な毒蛇と無毒蛇の形や模様を覚えておきましょう
体色により「金ハブ」「銀ハブ」と呼ばれる。頭は大きな三角形。夜行性で樹上でも見られ春から秋頃まで活発に活動しその後行動が鈍る。冬眠はしない。食性の大半はネズミといわれるが、ヤモリ・カエル・トカゲや小型鳥類なども食べる。
#1 ハブ(ホンハブ)
毒 蛇
クサリヘビ科 / 全長:約 100 ~ 220 cm / 出血毒
日本で最も太短い蛇。よく伝説の生き物「ツチノコ」と間違えられる。比較的温厚な性質で渓流のような湿度の高い場所で落ち葉の中に隠れている。地表での活動が多いためあまり樹には登らない。主にカエルを食べる。
#2 ヒメハブ
毒 蛇
クサリヘビ科 / 全長:約 30 ~ 80 cm / 出血毒
ほっそりとしたスマートな体型。蛇腹面が薄黄褐色で激しく驚くと尾を切り離す自切行為を行う。田んぼなど湿った水辺に生息し小さなカエルなどを食べる。瞬発性が優れており飛び跳ねたカエルを空中で捕らえたりする。
#3 ガラスヒバァ
毒 蛇
ナミヘビ科 / 全長:約 75 ~ 110 cm / 出血毒
美しいオレンジ色のコブラ。奄美大島のみに生息する固有種。リュウキュウベニヘビとも呼ばれる。山地・山麓の地表に生息。尾の先端に突起があり外敵に襲われると突起部分で突き刺してくるが、突起に毒はない。
#4 ヒャン
毒 蛇
コブラ科 / 全長:約 30 ~ 60 cm / 神経毒
奄美や沖縄では大型の蛇に属し毒はないがハブをも襲うほど気性が荒い。森林・草原・樹上など生息幅が広く奄美では「マッタブ」と呼ばれる。夏秋に最も遭遇率の高い蛇で食性も幅広くトカゲやカエルだけでなく蛇も食べる。
#5 アカマタ
無毒蛇
ナミヘビ科 / 全長:約 80 ~ 170 cm
体色はくっきりとした緑色から黄緑・灰緑で幼蛇は少し茶色がかっており尾部周辺にかけて斑紋がみられる。山地・平地共に生息しカエルやミミズを食べる。昼行性の蛇として知られるが夜間活動することもある。首をS字にもたげて威嚇する。
#6 リュウキュウアオヘビ
無毒蛇
ナミヘビ科 / 全長:約 60 ~ 95 cm
近年島内では見られなくなった比較的珍しい蛇。全体的な体色は黒褐色を帯びているが細かく見ると光の具合によって美しい虹色の光沢が見られる。蛇腹は黄褐色のものが多い。暗く湿った森林の朽木や落ち葉の下・地中に生息しミミズを食べる。
#7 アマミタカチホヘビ
無毒蛇
タカチホヘビ科 / 全長:約 20 ~ 55 cm
小型の蛇でよくミミズと間違えられるがよく見ると小さな鱗や舌があり、爬虫類である事が確認できる。蛇類で唯一オスが存在しないメスだけで繁殖する「単為生殖」の蛇。柔らかい地中に生息しアリやシロアリなどの卵やサナギを食べる。
#8 ブラーミニメクラヘビ
無毒蛇
メクラヘビ科 / 全長:約 16 ~ 22 cm